こんにちは、みなさん。理学療法士の道場です。今回は、16時間断食の実践とその効果について、私自身の体験を共有します。この世の中には多くの健康法があります。何が正しくて、悪いのか。やってみないとわからないことが多いです。その中でも16時間断食(インターミッテント・ファスティングの一形態)は、健康やウェルビーイングに関する多くの研究が行われている興味深いテーマです。
16時間断食とは?
16時間断食は、一日のうち16時間を断食し、残りの8時間の間に食事を摂る方法です。この食事法は、体重管理や代謝改善、さらには慢性疾患の予防に役立つとされています【1】。
科学的根拠
16時間断食の効果を支持するエビデンスとして、以下のような研究結果があります:
- 体重管理と代謝の改善: 研究によれば、インターミッテント・ファスティングは体重減少と体脂肪減少に効果的であることが示されています【2】。また、代謝機能の改善やインスリン感受性の向上も報告されています【3】。
- 炎症の軽減と抗酸化作用: 断食は体内の炎症を軽減し、抗酸化作用を高めることが示唆されています。これにより、慢性疾患の予防に寄与する可能性があります【4】。
- 脳機能の向上: 一部の研究では、断食が神経保護効果を持ち、脳機能の向上に寄与する可能性が示されています【5】。
私の16時間断食体験記
私は最も簡単で継続しやすい、朝食を抜いて16時間の断食をすることにしました。
開始時体重「72kg」 最近体が重い…
1週目:適応期間
断食を始めた最初の週は、特に朝食を抜くことには抵抗はありませんでした。以前から休日は朝食を抜くことが多かったのが理由です。それでも空腹感はありました。水分を多く摂り、空腹感を紛らわせることで少しずつ適応していきました。また、無糖の炭酸水を飲むことも多かったです。仕事の関係で食事はおおよそ13時過ぎごろになります。前日の食事などが22時までには終わらせ、約15時間程度の断食になっていますが、16時間にあまりこだわりすぎないようにしました。
2週目:体重とエネルギーの変化
2週目も、1週目と変わらず、体重の大きな変化はみられていません。ただし、空腹感を感じることで、胃腸が休まっていると思い込み、空腹時のイライラ感も軽減しました。
3週目:消化器系の改善
3週目には、体重が少しだけ減少しました。ほんとに少し…。16時間断食は、毎日行わなくてもよいと言われていますが、どうせならと思い、毎日継続しています。
4週目:総括
4週目には、体重減少だけでなく、精神的な集中力やエネルギーレベルの向上を実感しました。午前中に眠気はほぼありません。断食を続けることで、健康維持に寄与する可能性を強く感じました。ただし、食事可能時間に糖質を多くとると、ものすごい眠気が襲ってきます。これはかなり実感しました。
4週目体重「69kg」3kg減 これは減量成功??
注意点とまとめ
16時間断食には多くの健康上のメリットが期待されますが、個々の体質や生活習慣によって適応が異なるため、無理なく行うことが重要です。また、長期間の断食を行う前には医師や栄養士に相談することをお勧めします。
私の場合、断食だけでなく、筋力トレーニング、ウォーキング、ジョギングなど運動も継続して行っています。従って、摂取カロリーより消費カロリーが上回り、体重が減少したものと考えられます。筋肉量も減少はない…はずです。
断食自体は現在も継続中です。というより朝食を抜き、朝は固形物をとらず、昼夜も健康的な食事に気を付けています。空腹感もほとんどなく、このまま継続できそうです。
私の体験を通じて、16時間断食が健康に与えるポジティブな影響を実感しました。今後もエビデンスに基づいた情報を発信していきますので、ぜひブログをご覧ください。
【参考文献】
- Longo, V. D., & Panda, S. (2016). Fasting, Circadian Rhythms, and Time-Restricted Feeding in Healthy Lifespan. Cell Metabolism, 23(6), 1048-1059.
- Tinsley, G. M., & La Bounty, P. M. (2015). Effects of intermittent fasting on body composition and clinical health markers in humans. Nutrition Reviews, 73(10), 661-674.
- Patterson, R. E., & Sears, D. D. (2017). Metabolic Effects of Intermittent Fasting. Annual Review of Nutrition, 37, 371-393.
- de Cabo, R., & Mattson, M. P. (2019). Effects of Intermittent Fasting on Health, Aging, and Disease. New England Journal of Medicine, 381(26), 2541-2551.
- Mattson, M. P., Moehl, K., Ghena, N., Schmaedick, M., & Cheng, A. (2018). Intermittent metabolic switching, neuroplasticity and brain health. Nature Reviews Neuroscience, 19(2), 81-94.